彩風咲奈インタビュー『THE ALUCARD SHOW』マリア役への挑戦と、表現者として更新し続ける現在
2026年秋、再演を切望された『THE ALUCARD SHOW』が、12年の時を経て再び幕を開ける。カリスマボーカリストと謎のグループ「アルカード」に人生を狂わされる人々を描く、演劇でもミュージカルでもない新感覚エンターテインメント・パフォーマンスショーだ。
新生『THE ALUCARD SHOW』に初出演する彩風咲奈が、国民的人気アーティスト・マリア役に挑む。新たな世界へ飛び込む思いや、役への向き合い方、宝塚歌劇団卒業後の変化、表現者として更新し続ける思いを語った。
未知の世界へ飛び込む、新たな挑戦
『THE ALUCARD SHOW』出演のお話を聞いたときの第一印象を教えてください。
単純に「面白そう」と思いました。まだお話を聞いた段階では、「いったいどんな作品なんだろう?」という気持ちのほうが大きかったですね。
ストーリーの概要と、歌やダンス、パフォーマンスなど、演劇だけではなくアートなども融合した作品だと聞いて、とても楽しみになりました。
宝塚歌劇団でトップスターを務めた彩風さん。これまで経験されてきた舞台表現と通じる部分を感じますか?
宝塚では、宝塚歌劇団ならではの絶対的な世界観がありました。その世界の中で、自分が目指していた表現もありましたが、今回はそこから大きく飛び出すような表現の作品になると思っています。どんなものが飛び出すか分からない未知の部分が楽しみです。
作品の台本を読まれた印象はいかがでしたか?
私は、もともとホラーが苦手なんです(笑)。
なるべくフラットに読もうと心がけていても、苦手ゆえに怖くなる瞬間もありました。
でも、そのリアルな怖さを覚えておこうと思いました。きっとマリア自身も、いろいろなことが起こる中で「この先、一体どうなってしまうんだろう」と感じながら、物語を生きていく人物だと思います。
最後まで謎を残し、すべてが回収されないような「あれは何だったのか」と考えさせられる余韻が、面白いと感じています。
今後、作品に向けて、歌やダンスで準備を考えていることはありますか?
改めて、今の自分として新たにダンスを学び直したいと思っています。歌に関しては、今回はマリアがアーティストという役なので、ミュージカルで心情を歌うのとはまた違います。アーティストとしてどう存在するのか、その部分はしっかり作っていきたいと思います。
国民的アーティストという存在を、どのようにイメージしていますか?
独自の世界観を持っている人。想像し得ないようなことを成し遂げられるのが、大スターだと思います。発想にしても、舞台上のパフォーマンスにしても、人間の想像を超えるものを見せられるというイメージです。
だから私自身も、少し超えたところまで自分の想像力を広げながら、マリア役を作っていきたいんです。醸し出すもの、その存在そのもので人を惹きつけるような、そんな強烈な存在感を目指したいと思っています。
「マリア」として、その世界を最後まで生きたい
マリアをどう演じたいと考えていますか。
お客様も、マリア目線で物語を体験することが多い作品という印象があります。
だから私が何かを説明しすぎるのではなく、本当にマリアとして、その場で起きる出来事に一つひとつ衝撃を受けて、巻き込まれて、最後まで生きたい。それに尽きると思っています。
刺激を受けるカンパニーとの出会い
前回の上演に引き続き、松下優也さんがカリスマボーカリストのブラド役を演じられます。どのような印象をお持ちでしょうか?
松下優也さんが、今回ブラド役をどのように演じられるのか、ご一緒できることが本当に楽しみです。
これまで拝見した舞台でも、作品ごとにまったく違う人物になっていて、本当に素晴らしいと思っています。私自身も宝塚時代から「カメレオンのような役者になりたい」と言ってきたので、それを実際に体現されている姿や、舞台から放つ熱量にとても刺激をいただいています。
その松下さんが演じる役に対峙するマリアとしては、負けたくない気持ちでいたいと思っています。
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表現者としての現在地