【レポート】多彩なパブリックアート公開!「BLUE FRONT SHIBAURA」アートツアー
WOW inc.「Flowing Presence」
photo by ayumi kobayashi
フランシス真悟「Ring of Light」
べ・セファ「Meditative Garden」
鈴木康広「無限大をひらく」
photo by Yasuhiro Suzuki
都市と自然、ベイエリアと東京都心をつなぎ、水辺や緑に面した“まちのコミュニティハブ“を目指す「BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S」。2025年9月1日、ダイニングエリアやショップなど全体のグランドオープンに先立ち、館内のアートツアーが開催された。
フランシス真悟「Ring of Light」
鑑賞者の視点に応じて、さまざまに変化する光と色彩。自然哲学の五行思想(木・火・土・金・水の5つの元素)にプラスして「空気」も感じさせ、共鳴して循環する感覚が息づいている。見る角度や時間帯、その日の天候や季節によって異なる輝きを放つ作品が、印象的に「BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S」の3F オフィスエントランスに存在して、人々を迎える。
べ・セファ「Meditative Garden」
ソウル生まれの韓国人アーティスト、べ・セファの作品。曲線が、身体、物体、環境の間の瞑想的な関係を提案する。フォルムは、旧芝離宮恩賜庭園を散歩したことにインスピレーションを得ている。小道、水や風の微妙な流れ、小高い丘の静かな起伏を印象的に形に変換。内省して立ち止まる場所として、3F オフィスエントランスで座ることができる。
鈴木康広「無限大をひらく」
ファスナーが「無限大」の形を描き出す。さまざまな人々が行き交い、自然光が差し込む吹き抜けの空間の2F「CANAL DINING HALL」に位置する。将来的な「BLUE FRONT SHIBAURA」の姿によって、映り込む未来の景観とともに、作品も変化していく。
WOW inc.「Flowing Presence」
人の過ごし方の変化を感知し、そのデータをもとに水の流動や質感をリアルタイムに描き出す。28F スカイラウンジ エントランスにある、インタラクティブなアートは、常に姿を変える。波紋、流れ、揺らぎ、澄みゆく透明感。高さと面積のあるLEDの発光なのに、優しさを感じさせてくれる。大阪・関西万博2025にて、落合陽一のシグネチャーパビリオン「null²」のクリエイティブチームとして参画、「BLUE OCEAN DOME」巨大球体シアターの映像も手がけた、ビジュアルデザインスタジオのWOW inc.による作品。
今回、紹介された作品は4作品。アートは、今後も新たに公開される予定だ。
東京都心部において、空と海の最前列の圧倒的な解放感とともに共存するアート。海、空、風、人がおりなす未来の街「BLUE FRONT SHIBAURA」の姿に期待がかかる。
小林裕幸(左)、フランシス真悟(右)
撮影:STARRing MAGAZINE
ガイド:小林裕幸(BLUE FRONT SHIBAURAアート&カルチャー プロデューサー)
ゲスト:フランシス真悟(アーティスト)
2025年8月6日 アートツアー開催、べイエリアの景色が広がる見晴らしのよい28階 スカイラウンジでアーティストトークが行われた。
会場:BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S
*記事は本日開催内容・作品資料に基づいて構成
フランシス真悟
1969年カリフォルニア州サンタモニカ生まれ。現在は、鎌倉とロサンゼルスを拠点に、国内外の多数の個展やグループ展に参加。2023年、銀座メゾンエルメスフォーラムにおける展覧会「Interference」で展示された7mにおよぶ大作《Liminal Shifts》は、外光が差し込む空間を見事に活かした作品として、大きな反響を呼んだ。パブリック・コレクションとして、JPモルガン・チェース・アートコレクション、スペイン銀行、フレデリック・R・ワイズマン財団、森アートコレクション、セゾン美術館、東京アメリカンクラブ、アメリカ大使館大使公邸などに作品が収蔵されている。
<Information>
BLUE FRONT SHIBAURA
https://www.bluefrontshibaura.com
2025年9月1日 「BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S」グランドオープン
text by STARRing MAGAZINE 編集部