秋色に染まるスイスのユングフラウ地方 インターラーケン Beautiful Autumn, Interlaken of Jungfrau Region 

トゥーン湖クルーズで訪れた湖畔の街、シュピーツの秋景色 ©Interlaken Tourism

Jungfrau Region 
ユングフラウ地方
 

スイス有数の山岳リゾート地として知られ、四季折々の表情で魅了するユングフラウ地方。秋は空気が澄み切って風景を美しく浮かび上がらせ、静謐な魅力をたたえた、幻想的な季節だ。

秋色が山肌を染め、ユングフラウ地方は芳醇な美しさを纏う。黄金の木々が連なる湖畔を風が渡り、深い余韻を感じる夕暮れ、秋ならではの食材で振るまわれる山の美食。秋は、日々過ぎゆくごとに紅葉の色彩が変わり、五感が満たされる特別な旅になるだろう。

 

Interlaken

ユングフラウ地方の玄関口として旅人を迎えるのが、湖と山に囲まれた街のインターラーケンだ。ユングフラウ地方への起点となる麓の街。ここから列車やロープウェイを利用して、山岳地帯の観光ができる。

インターラーケンは、トゥーン湖とブリエンツ湖という2つの湖の間に位置し、クルーズの発着地でもある。街の中心のヘーエマッテ公園からは、秋晴れの青空に迫力あるユングフラウ三山を望むことができる。古くから観光地として発展してきたこの街は、ショッピングの通り、歴史あるホテル、レストランやカフェが点在し、ゆったりとした気分で街歩きを楽しめる。

 

Thun Lake Cruise
トゥーン湖クルーズ

インターラーケン・ウエスト駅前の船着場から出発するトゥーン湖クルーズは、スイストラベルパスで気軽に楽しめる人気の船旅。秋のトゥーン湖は、湖水の青色と山の紅葉が織り成す景観で旅人を魅了する。標高差によって変わる色づきや、黄金から深紅へと変化していく季節の自然美を湖上から眺めることができる。

名物スイス料理や季節の食材をランチで味わいながら、窓から移りゆく景色を眺める贅沢なひととき。穏やかな湖を進む船のデッキに立つと、吹き渡る風が気持ちよく、ユングフラウの山々に迎えられ、トゥーン湖畔の秋景色が楽しめる。やがて約1時間程で見えてくるのは、中世の古城やワイナリーで知られる美しい湖畔の街、シュピーツだ。

BLS Interlaken Lake Cruises/BLS Schifffahrt AG
www.bls-schiff.ch

 

Spiezer Alpine Weinkultur

斜面一面に広がる黄金色のぶどう畑と、その向こうに広がる青い湖。

シュピーツの名産ワイン「Spiezer(シュピーツァー)」を造っているのが、「Spiezer Alpine Weinkultur」社だ。

ここは、ヨーロッパのアルプス北部で最も標高の高いワイナリーのひとつ。トゥーン湖畔の穏やかな気候、そしてフェーン現象(季節風)により、瑞々しく風味が凝縮したワインが造られる。

ここでは、ワインの製造工程を学んでぶどう畑のルートをのんびり散策しながら、ワイン造りの哲学に触れることができる。外を歩いた後は、歴史的なカーヴ見学、最後はワインテイスティング。ミネラル感のある白、果実味豊かでアロマを感じる味わい深い赤など、アルプスの土壌で生まれる美酒に出会える。

Spiezer Alpine Weinkultur
Schlosstrasse 8, CH-3700 Spiez
www.alpineweinkultur.ch/

 

Harder Kulm
ハーダー・クルム

©Interlaken Tourism

インターラーケンを見下ろすハーダー・クルム展望台は、この街のハイライト的なスポット。

パノラマの景色が広がるケーブルカー、Harderbahn(ハーダーバーン)で森の中の急勾配を登り、標高1,332mの頂上までわずか15分程度で到着する。乗車がスムーズなユングフラウVIPパスで、気軽に絶景へアクセスできる。

ハーダーバーン ©jungfrau.ch

山頂には「ハーダー・クルム・パノラマ・レストラン」があり、景色を眺めながら本格スイス料理を味わえる。サンセットタイムは、外のテラスも人気。山の稜線の上に夜は星が瞬き、屋内ではインターラーケンの夜景とともに本格的なディナーコースを楽しむ。秋限定のメニューは、ジビエなど肉料理も美味しい。

空に浮かんでいるような展望デッキのZwei-Seen-Steg(2レイクス・ブリッジ)では、空と湖と山々を同時に見渡せる絶景が広がる。眼下にはブリエンツ湖とトゥーン湖、向こうにそびえるのはアイガー、メンヒ、ユングフラウの名峰だ。

Zwei-Seen-Steg(2レイクス・ブリッジ)©jungfrau.ch

 

Bernatone Alphornbau

インターラーケン・オストから、近郊のHabkern(ハプケルン)の街へ。標高1,055mのハプケルンは、スイストラベルパスを使って、バス移動の乗り継ぎが便利だ。のどかな山道を抜けるバスの窓からも、アルプスの秋景色が広がる。

ハプケルンは、山小屋が点在し、アルプスの伝統的な暮らしが感じられる小さな村だ。ここに、「Bernatone Alphornbau(ベルナトーンアルプホルン製作所)」がある。伝統楽器のアルプホルンを製作する工房で、この地で技術を守り続けて、家族経営をしている。

Bernatoneのアルプホルンは、1本の木の幹から製作される。オーナーが工房を案内し、製作過程を説明しながら伝統的な楽器の深く優しい音色を聴かせてくれた。地元の伝統と文化が感じられる工房では、チーズなど農場の製品も提供している。歴史あるアルプホルンのコレクションやカウベルが展示され、牧畜文化が楽器造りに根ざしていることを教えてくれる。見学中は、希望すれば実際にアルプホルンを吹く体験ができるチャンスも! 工房ではマウスピースも製作している。

Bernatone Alphornbau
Im Holz, 3804 Habkern
https://www.bernatone.ch/en/

 

ファンキー・チョコレート・クラブ
Funky Chocolate Club

インターラーケンの市街にあるチョコレートショップ&カフェ「ファンキー・チョコレート・クラブ」。店の本格的なチョコやスイーツ、休憩できるカフェスペースは、地元の人々にも人気だ。ここでは、自分だけのチョコレートを作る体験ができる。

ショップの奥にある部屋で、いよいよチョコレート作りがスタート。体験は、明るくて親しみやすい先生のレクチャーから始まった。カカオ含有量の違いによる風味の差を比べる。工程では、溶かしたチョコレートをテンパリングしていく工程に挑戦。温度調整は、見た目以上に繊細だ。チョコレート作りは、ダーク、ミルクの割合も自分で決めることができる。

ナッツ、ドライフルーツ、マシュマロ、カカオニブといった好きなトッピングを自由に散らしてデザインし、組み合わせ次第で世界に1枚だけのオリジナルチョコレートが完成する。出来上がったチョコレートはラッピングしてくれるので、お土産に持ち帰ることができる。

店は、色とりどりの傘が鮮やかに空を彩って写真映えスポットとしても最近人気を集めている、お洒落な通りのPostgasse10にある。

実際の手作りチョコレート。パティシェのように赤い帽子を先生と参加者全員で被ってワークショップ。気分は、ショコラティエ! 

Funky Chocolate Club
Postgasse 10, CH-3800 Interlaken
www.funkychocolateclub.com

 

Top of Europe Flagship store in Interlaken
トップ・オブ・ヨーロッパ フラッグシップストア

1912年、ユングフラウ鉄道がユングフラウヨッホまで全線開通した、当時の客車が飾られたスーベニアショップ「トップ・オブ・ヨーロッパ フラッグシップストア」 ©jungfrau.ch

天井に3万本のスイスアーミーナイフがデコレーションされたVICTORINOX(ヴィクトリノックス)のショップ ©jungfrau.ch

©jungfrau.ch

インターラーケンの中心街にある「トップ・オブ・ヨーロッパ フラッグシップストア」。Swatch(スウォッチ)やTissot(ティソ)といったスイス時計のブランド、最高級チョコレートLindt(リンツ)などのショップを備え、スイスの伝統的なアイテムを手に入れることもできる、ユングフラウ鉄道グループ運営のスーベニアショップだ。

2階はユングフラウ鉄道グループのインフォメーションカウンターがあり、チケットの購入や、観光案内の拠点となっている。「ファンキー・チョコレート・クラブ」から数分の場所にある。

 

Grand Hotel Beau Rivage
グランドホテル ボー・リバージュ

伝統ある、インターラーケンの優雅な5つ星ホテル
ホテル記事はこちら

 

次回は、標高 3,454m・ヨーロッパ最高峰の鉄道駅「ユングフラウヨッホ トップ・オブ・ヨーロッパ」へ。シーニゲプラッテほか、ユングフラウVIPパスで巡るスイス・ユングフラウ地方のエクスカーションへの旅記事に続く。

公開をお楽しみに!


Useful Information

スイストラベルパス

スイス国内の移動は、「スイストラベルパス」があれば列車・バス・船などの公共交通機関を自由に乗り放題で利用できて便利。1等車のパスを購入すれば、座席がゆったりしてリラックスできる。

チューリヒ空港駅からベルン経由でインターラーケン・オストまでの移動も、スイストラベルパスを使用。スイス国内の多くの博物館や観光スポットで割引や無料入場が可能なので、移動も観光も自由で快適だ。

チューリヒ空港駅にはショップやカフェも充実、Sprüngli(シュプリングリ)では定番のマカロンや季節限定品もお楽しみ。中央駅ほかチューリヒ市内には人気の日本食レストラン「negishi」がある。出発前に立ち寄って、お弁当やスイーツを買って車中の旅を楽しんでみては?

 

<Information>

秋色に染まるスイスのユングフラウ地方
Beautiful Autumn in Switzerland, Holidays and Excursions of Jungfrau Region

協力 
スイス政府観光局 ユングフラウ鉄道グループ/Jungfraubahnen Management AG
インターラーケン観光局/Interlaken Tourism グリンデルワルト観光局/Grindelwald Tourismus
Travel Switzerland 

 

photo & text by 鈴木陽子(Yoko Suzuki)
CS放送舞台専門局、YSL BEAUTY、カルチャー系雑誌ラグジュアリーメディアのマネージングエディターを経て、エンタテインメント・ザファースト代表・STARRing MAGAZINE 編集長。25ヶ国70都市以上を取材、アーティスト100人以上にインタビュー。

 
 
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