秋色に染まるスイスのユングフラウ地方 グリンデルワルト Beautiful Autumn, Grindelwald of Jungfrau Region 

グリンデルワルトの秋景色 ©Grindelwald Tourismus

グリンデルワルト・ ターミナルから乗車する、最新の高速ゴンドラ「アイガー・エクスプレス」©jungfrau.ch

Jungfrau Region 
ユングフラウ地方
 

スイス有数の山岳リゾート地として知られ、四季折々の表情で魅了するユングフラウ地方。秋は空気が澄み切って風景を美しく浮かび上がらせ、静謐な魅力をたたえた、幻想的な季節だ。

秋色が山肌を染め、ユングフラウ地方は芳醇な美しさを纏う。黄金の木々が連なる湖畔を風が渡り、深い余韻を感じる夕暮れ、秋ならではの食材で振るまわれる山の美食。秋は、日々過ぎゆくごとに紅葉の色彩が変わり、五感が満たされる特別な旅になるだろう。

 

Grindelwald

グリンデルワルトは、アイガー北壁の麓に広がる風光明媚な村。秋が訪れると、村の周囲に広がる牧草地や森が、柔らかな金色と深い赤のグラデーションに染まる。快晴の空に山々の稜線が浮かび上がり、雄大な山で知られるアイガーも一層迫力を増すかのようだ。スイス・ユングフラウ地方の中心に位置し、登山の拠点に便利な地として人気の山岳リゾート地だ。

インターラーケン・オストからグリンデルワルトまでは、ユングフラウVIPパスを使ってベルナー・オーバーラント鉄道にて移動。秋のグリンデルワルトを旅するなら、ゴンドラからの眺めやアクティビティは心に残る風景となるだろう。 

グリンデルワルトの木造シャレーや可愛らしいショップの数々が並ぶ街並みは、秋の柔らかな日差しに照らされ、歩くだけで気持ちがいい。地元産のチーズやワインを味わいながら、窓の外に広がる秋の景色を見る旅は、この村ならではの豊かな時間だ。

 

Grindelwald First - Top of Adventure
グリンデルワルト・フィルスト

フィルスト・クリフウォーク ©jungfrau.ch 

インターラーケンからユングフラウVIPパスを使い、ベルナー・オーバーラント鉄道とゴンドラ「フィルストバーン」を乗り継ぎ、絶景を目前にスリル満点のアドベンチャーリゾート、Grindelwald First(グリンデルワルト・フィルスト)に到着。ここでは、標高2,168mの山の上からアルプスの秋を全身で感じられる特別な体験ができる。

断崖を散歩する遊歩道のFirst Cliff Walk by Tissot(フィルスト・クリフウォーク)に加えて、2023年7月に新しくオープンした山頂のFirst View(ファースト・ビュー展望台)は、360度の大パノラマを楽しめる。山頂から鳥のように空を飛ぶFirst Glider(フィルスト・グライダー)、約800メートルを一気に滑り降りるジップラインのFirst Flyer(フィルスト・フライヤー)は、いずれも人気アトラクション。色づく山々を背景に、秋は快適な気候で爽快に楽しめる。

Grindelwald First - Top of Adventure
www.jungfrau.ch/en-gb/grindelwaldfirst/

 

Berggasthaus First
フィルスト山岳レストラン

グリンデルワルト・フィルストにある山岳レストラン。パノラマテラスでは、アイガー北壁やメンリッヒェン、ラウターブルンネン谷の広大な景色が一望できる。同じ場所にある山岳ホテルでは、食事と宿泊を一体で楽しめ、登山やトレッキングの拠点に最適だ。

季節限定のメニューもあり、地元の食材を使った美味しいスイス料理や軽食が、気の置けない仲間とリラックスした気分で楽しめる。料理は、季節のスープ、肉のタルタルやハンバーガーも人気だ。KÄSESCHNITTE(ケーゼシュニッテ)は、スイス伝統料理のチーズトースト。この店ではたっぷりのラクレットチーズを乗せて白ワインの風味付け、目玉焼きや野菜のピクルス、フライドオニオンを添えてボリュームのある一品で出している。スイス産オーガニックの高級茶葉、老舗ブランド「SIROCCO」の紅茶も嬉しい。

 

Heimatmuseum
グリンデルワルト博物館 

村の教会の隣に佇む谷の家、Talhaus(タールハウス)にはグリンデルワルト博物館がある。静かに歴史を紡ぐこの場所は、山の暮らしや登山文化、発展の軌跡を知ることができるスポットだ。昔の人々の生活の営みから、グリンデルワルトが少しずつ国際的な観光地へと発展していく様子が、館内の展示でわかる。

アルピニズムのコーナーでは、歴史的な登山用具の装備が並び、当時の努力と工夫が感じられる。アイガー北壁のルート開拓への挑戦をし、日本人女性登山家として登山史に名を残した今井通子の活動も展示に取り上げられている。アーカイヴから、功績の凄さが伝わってくる。

Heimatmuseum
グリンデルワルト博物館 
https://www.myswitzerland.com/ja/experiences/skiing-history-in-grindelwald/

 

Gletscherschluft
グリンデルワルト氷河渓谷 

網の真下は、氷河が溶けた水流!

グリンデルワルト氷河峡谷は、ユニークだ。 自然の峡谷を歩く遊歩道を進むとクモの巣のような網が張られている。溶けた氷河の水が真下に轟々と流れていて、そこに立って遊ぶアクティビティ体験! 心もとなく足場が揺れるのが、非常にスリリングだ。さらにスリルを求めるなら、Canyon Swing(キャニオンスイング)。参加者は、峡谷の高所から谷底へ飛び込むように大きなスイングをして、振り子のように自分が揺れる!

巨大な両壁がダイナミックな峡谷に、自然への畏怖を覚え、偉大さを体感するだろう。秋にかけて5月〜10月の時期は、例年オープンしている。氷河渓谷への入り口には、水晶の博物館があり、この地域で見つかる鉱物も展示されている。グリンデルワルト駅前のバス停からアクセスできる。

Gletscherschluft
グリンデルワルト氷河渓谷 
https://www.myswitzerland.com/ja/experiences/glacier-ravine-pristine-beauty/

 

Grindelwald Terminal
グリンデルワルト・ ターミナル

2020年12月にオープンした新路線が、Eiger Express(アイガー・エクスプレス)。グリンデルワルト・ターミナルは、ヨーロッパ最高峰の鉄道駅「ユングフラウヨッホ トップ・オブ・ヨーロッパ(標高3,454m)」へ向かうアクセスの起点である。ターミナルから出発する高速ゴンドラの窓から、まるで周囲の山々を空中散歩をしているかのような気分になる。

モダンなガラス張りのグリンデルワルト・ターミナルには、スイスを象徴するブランドショップの数々が並ぶ。バーやビストロ、カフェ、ファッションやビューティのショップもあり、観光客も登山客も楽しめる。

©jungfrau.ch

©jungfrau.ch

©jungfrau.ch

グリンデルワルト・ ターミナル
Grindelwald Terminal
https://www.jungfrau.ch/en-gb/grindelwald-terminal/

 

HOTEL KIRCHBÜHL
ホテル・キルヒビュール

山岳ラグジュアリーリゾートの4つ星ブティックホテル。山の上の秋の美食体験。

ホテル記事はこちら

山岳リゾートならではの眺め

アルプスの山々が見えるロビー

秋を感じるスイスの美食とともに


Useful Information

ユングフラウVIPパス 

秋のユングフラウ地方は、黄金色に染まる山々が魅力。「ユングフラウVIPパス」を手にすれば、効率よく回ることができる。「ユングフラウヨッホ トップ・オブ・ヨーロッパ」へのユングフラウ鉄道、高速ゴンドラのアイガー・エクスプレス、ほか対象の列車や登山鉄道、ケーブルカーが都度のチケットを気にせずに乗車可能。インターラーケンからグリンデルワルトまでの鉄道、シーニゲプラッテ、メンリッヒェン、ラウターブルンネンなど、ユングフラウ地方の山岳観光を巡る旅が自由にできる。(*購入はスイス個人旅行を取り扱う旅行会社にて)

「ユングフラウヨッホ トップ・オブ・ヨーロッパ」 ©jungfrau.ch

シーニゲプラッテ ©jungfrau.ch

次回は、標高3,454m・ヨーロッパ最高峰の鉄道駅「ユングフラウヨッホ トップ・オブ・ヨーロッパ」へ。シーニゲプラッテほか、ユングフラウVIPパスで巡るユングフラウ地方のエクスカーションへの旅記事に続く。

公開をお楽しみに!

<Information>

秋色に染まるスイスのユングフラウ地方
Beautiful Autumn in Switzerland, Holidays and Excursions of Jungfrau Region

協力 
スイス政府観光局 ユングフラウ鉄道グループ/Jungfraubahnen Management AG
グリンデルワルト観光局/Grindelwald Tourismus インターラーケン観光局/Interlaken Tourism
Travel Switzerland

 

photo & text by 鈴木陽子(Yoko Suzuki)
CS放送舞台専門局、YSL BEAUTY、カルチャー系雑誌ラグジュアリーメディアのマネージングエディターを経て、エンタテインメント・ザファースト代表・STARRing MAGAZINE 編集長。25ヶ国70都市以上を取材、アーティスト100人以上にインタビュー。

 
 
 

【SNS】 STARRing MAGAZINE

ジャンルレス・エンタテインメントを愉しむ。
オフィシャルインスタグラムをフォロー!

 
Previous
Previous

秋色に染まるスイスのユングフラウ地方 インターラーケン Beautiful Autumn, Interlaken of Jungfrau Region 

Next
Next

インターラーケンのお薦めホテル STAY in Interlaken, Switzerland