モンゴルの旅 Experience MONGOLIAN CULTURE
成田国際空港からMIATモンゴル航空で、約5〜6時間。快適な空の旅が終わると、草原の景色。空港の周りには、すでにモンゴルらしい雄大な自然が広がっている。
今年7月の天皇皇后両陛下によるご訪問で、注目のモンゴル。今秋10月に来日公演が上演される『The Mongol Khan(モンゴル・ハーン) Japan Tour 2025』の舞台となった地だ。
Ulaanbaatar ウランバートル
モンゴルの首都は、ウランバートル。ウランバートルの街は、ファッショナブルな若者も多く、活気に満ちている。
街の中心では、人気TVドラマ『VIVANT』のロケ地を見ることができる。ドラマさながらの景色は、スフバートル広場の近辺。架空のバルカ国際銀行は、実は劇場だ。
天皇陛下も視察された9階建の「チンギス・ハーン博物館」は、圧倒的な展示物の数を誇り、モンゴルの歴史や文化を美しく魅せてくれる。また、最上階の殿堂に座した、黄金のチンギス・ハーン像は見どころだ。
Argalant, Tov
トゥヴ県アルガラント村
MONGOL NOMADIC
遊牧民の生活を体験! モンゴル大自然の旅
モンゴル伝統楽器の馬頭琴などを弾いて、客人を出迎える演奏
羊毛で作る厚いフェルトで住居のゲルを覆う
遊牧民の家、ゲルの中でつくる馬乳酒
ウランバートルから車で約2時間、トゥヴ県アルガラント村のアルドラーンの草原で体験したのは、遊牧民の伝統と生活様式。朝焼けから星空まで最高の景色で、放牧の羊や馬がいて、のどかな風景が広がる。
夏は、夜の9時位まで明るい。天気に恵まれれば満点の星を眺めることができ、真っ暗な草原の夜空に無数の星々が煌めく。遊牧民が大事にしている、馬、ラクダ、ヤギ、ヤク(モンゴルの牛)などと一緒に触れ合う。モンゴルで客人にふるまわれる最高のご馳走は、塩味の羊。ダイニングで、生命に感謝しながら頂く食事は、シンプルで豪快な味付けだ。
遊牧民は季節に合わせて移動し、ゲルをわずか数時間で組み立てる。羊毛で作る厚いフェルトでゲルを覆い、寒さや暑さ、雨風をしのぐ。移動は、すべての荷物をラクダや馬などの車に積んで運ぶ。遊牧民の家であるゲルに入ると、モンゴル風に出迎えられ、温かい塩味のミルク茶が出される。お菓子は、チーズや砂糖。天日干しの硬い乾燥チーズを噛むモンゴルの人の歯は、真っ白で丈夫だ。
ゲルは円い形で仕切りがなく、家族や友人のお互いの顔がよく見える。酒の盃が家人によって振る舞われ、音楽の生演奏が始まった。馬乳酒はゲルの中で発酵させ、動物の皮袋を使って撹拌して作る。馬頭琴などの伝統楽器で演奏されるのは、テンポのよい短歌や、ひと息で聴かせる長歌のモンゴル民謡。一人の歌い手が倍音で二つの音を同時に出すホーミー(喉歌)の歌唱法は名人芸だ。
撮影:STARRing MAGAZINE編集部
神秘的なモンゴルを舞台に、雄大な自然や騎馬の情景、3000年の歴史を背景にした王族の歴史のドラマに民族音楽や舞踊を盛り込んだ、華やかでスケールの大きなスペクタクル作品が、舞台『モンゴル・ハーン』。
2022年に本国モンゴル国内にて180回以上のロングラン公演を上演して10万5000人を動員し、その後ロンドン・ウエストエンドのコロシアム劇場、シンガポールのマリーナ・ベイ・サンズシアターで上演された作品が、遂に日本に初上陸する。
<Information>
MONGOL NOMADIC
https://jp.mongolnomadic.mn
The Mongol Khan(モンゴル・ハーン) Japan Tour 2025
公式サイト
https://www.themongolkhan.com/
2025年10月10日〜20日 東京国際フォーラム ホールC
2025年10月24日〜26日 愛知県芸術劇場 大ホール
協力 TREMENDOUS ENTERTAINMENT, HERO ENTERTAINMENT LLC, SUNRISE PROMOTION TOKYO, DIPPS PLANET
photo by 向井悟丈(Satoharu Mukai)https://www.trybecca.com/
主に広告写真中心に商品、建物、料理、旅、ドローンなど広範囲の撮影分野で活躍中。
text by 鈴木陽子(Yoko Suzuki)
CS放送舞台専門局、YSL BEAUTY、カルチャー系雑誌ラグジュアリーメディアのマネージングエディターを経て、エンタテインメント・ザファースト代表・STARRing MAGAZINE 編集長。25ヶ国70都市以上を取材、アーティスト100人以上にインタビュー。