オペラ歌手・脇園彩にインタビュー! 新たな境地で歌う、新国立劇場オペラ『セビリアの理髪師』ヒロインのロジーナ役


ロッシーニ歌いは、この世を謳歌!

今回の公演は、ロッシーニ歌手が集う最高の顔合わせが楽しみです。共演者の印象は?

アルマヴィーヴァ伯爵のローレンス・ブラウンリーさんは、ずっと憧れていた歌手です。共通の友人も沢山いて、ビデオ通話でお話してご挨拶できる機会がありました。太陽みたいに温かく、人間的に素晴らしいお人柄の優しくて大きな方だと感じています。

アルマヴィーヴァ伯爵役 ローレンス・ブラウンリー

フィガロ役のロベルト・デ・カンディアさんも、イタリアのオペラ界では大御所の方。ロッシーニ・オペラ・フェスティバルで、私の舞台を観にきてくださった時に「自分のロジーナを作り上げたね」とお言葉を頂き、嬉しかったです。奥様がピアニストで、ご一緒しています。

バルトロ役のジュリオ・マストロトータロさんは、とても良いお声と優れたテクニックをお持ちです。ロッシーニのオペラ『試金石』の公演でご一緒しています。その時は、皆んなが仲良くなって、ご飯を食べに行ったり、海に行ったりしました。ロッシーニ作品の公演は、いつでも明るく楽しい現場になりがちなんです(笑)。

フィガロ役 ロベルト・デ・カンディア

バルトロ役 ジュリオ・マストロトータロ

私は周りの方々との出会いに、いつも本当に恵まれていると感じています。芸術的なコラボレーションは大事ですし楽しいのですが、ご一緒する方々の行動や言動から滲み出る、大切にされている素晴らしいものや人生に触れると、とても嬉しくなります。


ドールハウスのような、カラフルな舞台美術!

演出は、1960年代スペインの設定で、舞台美術がカラフルでポップ。前回、実際に体験したご感想は?

小道具が沢山あって、舞台が2階建てのロジーナの家ごと回転します。ロジーナの家がドールハウスのようで、その中で歌って演じるのが楽しかったです。共演者同士の細かいやり取りも、思い出です。

再び同じ役で、新国立劇場で歌うことについてはいかがでしょうか。

新国立劇場のお客様には定期的に聴いて頂き、特別な愛に溢れた関係性が出来ているのを感じます。それは凄くありがたいと感じていて、また皆様とお会いできることが、楽しみです。


←back

(2/2)

(後編記事に続く) 近日公開!
メゾ・ソプラノ歌手 脇園彩 歌手としての使命―世界は美しいことを伝えたい

<Information>

ジョアキーノ・ロッシーニ
セビリアの理髪師
全2幕〈イタリア語上演/日本語及び英語字幕付〉

会場:新国立劇場 オペラパレス
公演期間:2025年5月25日~6月3日

指揮:コッラード・ロヴァーリス
演出:ヨーゼフ・E.ケップリンガー
美術・衣裳:ハイドルン・シュメルツァー

キャスト:
ローレンス・ブラウンリー
脇園 彩
ジュリオ・マストロトータロ
ロベルト・デ・カンディア
妻屋秀和
加納悦子
高橋正尚
ほか

合唱:新国立劇場合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

公式サイト
https://www.nntt.jac.go.jp/opera/ilbarbieredisiviglia/

 

取材エピソードの編集後記は、こちら

 

舞台写真 新国立劇場『セビリアの理髪師』より 
撮影:寺司正彦

 

text by 鈴木陽子(Yoko Suzuki)
CS放送舞台専門局、YSL BEAUTY、カルチャー系雑誌ラグジュアリーメディアのマネージングエディターを経て、エンタテインメント・ザファースト代表・STARRing MAGAZINE 編集長。25ヶ国70都市以上を取材、アーティスト100人以上にインタビュー。

 
 
 

【SNS】 STARRing MAGAZINE

ジャンルレス・エンタテインメントを愉しむ。
オフィシャルインスタグラムをフォロー!

 
Previous
Previous

オペラ歌手・脇園彩にインタビュー! 新たな境地で歌う、新国立劇場オペラ『セビリアの理髪師』ヒロインのロジーナ役

Next
Next

【レポート】東京都美術館『ミロ展』と中国料理のコラボレーション! 芸術と料理と時空を超えた美食体験