ロンドンの象徴「The Dorchester」優雅と格式を纏う5つ星ホテル、Mayfair Suiteの滞在
Mayfair Suite(メイフェア・スイート)
ロビーから続く「The Promenade」
比類なきロンドンの美しいエレガンスを体現する、メイフェアの5つ星ホテル「The Dorchester(ザ・ドーチェスター)」。街の5つ星ホテルの象徴として、格式と優美なラグジュアリーを守り続けている。
休暇を愉しむ観光客はもちろん、英国王室やエンタテインメント界の名だたる世界的スター、社交界のセレブリティも泊まることで知られている。最高峰レストランのプライベートダイニングはグローバルエグゼクティブも多く使用し、ロンドンの中心に存在するサロン的で華やかな賑わいが漂っている。滞在を出迎えるポーターの制服や振る舞いにも、プライドを持つ歴史と伝統が感じられる。約250の客室を擁し、そのうち70室近くのスイートルームを備える、ロンドンでも屈指の堂々した風格を持つグランドホテルだ。
Suites
英国貴族の邸宅で過ごすようなスイートルーム
スイートルームは、英国貴族の邸宅のような優雅さ。華やかで淡い色調を基調としながら気品があり、ファブリックなどディテールにも上質さが宿る。約100㎡ある「Mayfair Suite(メイフェア・スイート)」は、ゆったりとしたソファのあるリビング、落ち着いたダイニングスペース、書斎風デスクなどが配され、調度品は存在感がありながら全体が調和している。
クラシカルな趣きの独立したベッドルームで、静かに眠りにつく。上質なリネンに包まれて、穏やかな朝を迎えられる。部屋に飾られた生花のアレンジメントや、淡い色彩の花のモチーフが気持ちを華やかにする。
スイートルームのサービスで、この部屋には専任のバトラーが控える。バトラーは、到着から出発まであらゆる細やかな手配を担い、理想の滞在を叶えてくれる存在だ。
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バトラーサービスが叶える、スイートルーム滞在の魅力
リビング、ベッドルーム、ダイニングスペース、ウォークインワードローブ、バスルームを備える。エレベーターホールから奥にあり、滞在者だけのために守られたプライベートな空間。バルコニーから自然光が射し込み、ゴールド基調のインテリアは柔らかな光を受けて温もりのある輝きを放つ。
就寝のターンダウンがされ、独立したベッドルームで、静けさの中で眠りにつく
クラシカルなモチーフのドレッサー
国際的な食文化のダイニング
「The Dorchester」には、ロンドンにおける国際的な食のシーンの多様性を象徴するような、美食ダイニング&バーが集まっている。
Alain Ducasse at The Dorchester
ミシュラン3つ星を獲得し、現在もロンドンを代表する象徴的な名店。ミシュラン・シェフと呼ばれ、世界の料理界を牽引するアラン・デュカスによるレストランだ。プライベートダイニングの個室を持ち、ローカルの旬の素材を活かした現代的フレンチのコースを味わえる。
The Grill at The Dorchester
グランドフロアにあり、豪華な雰囲気を纏いながら、気軽な雰囲気。新しい世代のゲストにも開かれた軽やかなラグジュアリーだ。英国料理の伝統をベースにしたモダン・ブリティッシュは、グリル料理などをメインに、トロリーも用意されて、スペシャリテやデザートなどが提供される。
「Vesper Bar」
「China Tang at The Dorchester」
China Tang at The Dorchester
伝統的な広東料理や点心を提供し、夜のカクテルバーは幻想的な雰囲気になる。
Vesper Bar
名前は映画『007』シリーズの作品に由来。バーテンダーの技と味を愉しむ大人のカクテルバー。ジェームズ・ボンドが愛したのは、ヴェスパー・マティーニという名のカクテルだ。
美しきホテルの散歩道「The Promenade」
「The Promenade(ザ・プロムナード)」は、その名が示す通り、ホテルの中心を通る美しい散歩道のようである。ゲストを優雅に迎えるサロンの役割も果たす。近年リニューアルされた「The Dorchester」の“今”を象徴する。
朝食、午後の英国式アフタヌーンティー、シャンパーニュを軽く飲みながらチェックイン前のウェルカムスペース、メインダイニングが両側に並び予約時間まで軽いアペリティフを愉しむなど、役割も変わる。それは、まるでムードや時間のリズムをホテルが作っているようだ。最も奥には、ラリックのクリスタルが煌めく「Artists’ Bar」がある。
「The Promenade」では、イギリス人アーティストによる現代アートのオリジナルコレクションが公開されている。
コレクションのハイライトで目を惹くのは、エリザベス女王2世の郵便切手にインスピレーションを得たアート。手作業で丹念に縫い付けられたマザー・オブ・パール・ボタンのみを使用し、大きなクイーンのシルエットを作り出している。このホテルを愛した伝説的なエンターテイナーでアメリカ人ピアニスト、リベラーチェへのオマージュを表現したのは、鏡面が輝くミラーピアノ。「The Promenade」の中央にあり、日々ホテルの景色を映し出す。
「The Promenade」の中央にあるミラーピアノ
ラリックのクリスタルが煌めく「Artists’ Bar」
名門の雰囲気を残しながらも、現代アートが交錯し、ロンドンの街、イギリスの風景、ホテルと縁の深いセレブリティのストーリーを折り重ねるような空間の演出だ。
歴史と現在を繋ぐ場所、さらに進化を遂げる「The Dorchester」
1931年に開業した「The Dorchester」は、リニューアルで歴史と現在を繋ぐ場所に進化を遂げ、さらに未来へと進む。
ドーチェスター・ローズ
足を踏み入れた瞬間からフレッシュなドーチェスター・ローズの淡いムードに包まれる。ロビーや客室ほか館内を彩るドーチェスター・ローズは、「The Dorchester」の世界観そのものである。
長年に渡ってホテルの象徴として親しまれているシグネチャー的な存在のドーチェスター・ローズは、甘い色彩で、ふくよかな花びらの幸福感と落ち着いた気品がある。フローリストは、ホテルのムードを察知し、アーティスティックな感性と哲学で日々デザインする。
「The Dorchester Spa」のエントランス
「Cake & Flowers」ホリデーシーズンが始まったばかりの店内
Cake & Flowers
リニューアルで新たに誕生した、ケーキと花のブティック「Cake & Flowers」。ドーチェスターのフローリスト・チームが手掛ける花々と、ホテルのパティスリーによるスイーツなどを揃えた小さな宝箱のような店だ。ホテル正面のすぐ横にある。
ロビー
時代を超えて、人々の記憶に刻まれ続けるロンドン・メイフェアのホテル、それが「The Dorchester」だ。
向かいには、同じ「ドーチェスター・コレクション」のホテル「45 Park Lane」がある。連泊すれば、チェックイン/アウトが非常に便利でお勧めだ。
<Information>
The Dorchester
53 Park Lane, London W1K 1QA
協力 The Dorchester(Dorchester Collection)
photo & text by 鈴木陽子(Yoko Suzuki)
CS放送舞台専門局、YSL BEAUTY、カルチャー系雑誌ラグジュアリーメディアのマネージングエディターを経て、エンタテインメント・ザファースト代表・STARRing MAGAZINE 編集長。25ヶ国70都市以上を取材、アーティスト100人以上にインタビュー。
【SNS】 STARRing MAGAZINE
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