【レポート】劇場が魔法に包まれる! 新国立劇場バレエ団『アラジン』最終舞台稽古

アラジン:福田圭吾 プリンセス:池田理沙子
最終舞台稽古(6/13) 

ランプの精ジーン:木下嘉人

新国立劇場バレエ団舞踊芸術監督を務めたデヴィッド・ビントレー元芸術監督が、このバレエ団のために2008年に振り付けた全幕バレエ『アラジン』の再演が開幕。6月13日に、最終舞台稽古が行われた。

活気のあるアラビアの市場からストーリーが次々と展開し、財宝のある洞窟の場面では、目眩く踊りの連続で愉しませ、観客はまるで魔法にかけられたように目がずっと離せない。

プリンセス役の池田理沙子は、登場から一目で高貴なお姫様とわかる存在感で、魅力たっぷり。チャーミングで気品があり、芯が強くて好奇心を持ち、機転が効くキャラクターを好演。ダンサーとしてのテクニックの高さや安定感が、静止で魅せるポージングなど、生まれながらのプリンセスに備わる余裕にも見え、ヒロインとして舞台上で常に輝いて目を惹きつけた。

プリンセスをパートナーリングでしっかりと支えるアラジン役の福田圭吾は、温かいキャラクターが醸し出される。福田が踊るアラジンが第1幕から大冒険に巻き込まれていく様子を観ながら、客席も一緒になって息つく間もなく没入していくような共感を覚える。

アラビアの市場で活き活きと日々の生活を送る青年の踊りや、王子になったアラジンが池田と踊るパ・ド・ドゥで信頼し合う二人の多幸感が、深く印象に残る。

5年前の2019年上演では、二人とも主役を踊って共演している。

現在、新国立劇場バレエ団に在籍する福田が自身の大きな節目のタイミングを迎えて踊るタイトルロールの姿は、観る者の記憶に刻まれるだろう。

福田圭吾

ランプの精ジーンの登場シーンは迫力満点! ジーンは全身ブルー、人間業ではないほどの超人的な跳躍の振付の連続など、この作品が魔法の世界になりうるキーとなる役。最終舞台稽古では、木下嘉人が登場してこのジーン役に求められるテクニックを数々披露、パワフルでしなやかな表現で魅了した。木下が出演する本公演の主演ペア(速水渉悟、柴山紗帆)との共演にも期待がかかり、ジーン役の別キャストも楽しみだ。

ストーリーの展開を牽引する敵役の魔術師マグリブ人、スター的な見せ場のある宝石たちの踊りといった主要ダンサーたちの組み合わせにも注目だ。

最終舞台稽古の前に、吉田都芸術監督が来場の賛助会員などへ向けて舞台上で挨拶。初演の振付をしたデヴィッド・ビントレー元芸術監督が今回来日したことに触れ、バレエ団にとってオリジナル作品の創作にチャレンジする大切さについてコメントした。

本作品は、新国立劇場での初演の後に、英国バーミンガム・ロイヤルバレエや米国ヒューストン・バレエなどで上演され、ビントレーの代表作として国際的にも評価が高い作品となった。

原作のアラビアンナイトを彷彿とさせる世界。ファンタジックでゴージャス、夢のように美しい旋律のオーケストラによる生演奏を聴きながら、新国立劇場オペラパレスで魔法にかけられる没入体験をしてみては?

日程詳細、主要キャストの最新は公式サイトまで。

撮影:鹿摩隆司

<Information>

2023/2024 シーズン
新国立劇場バレエ団『アラジン』
Aladdin

https://www.nntt.jac.go.jp/ballet/aladdin/

 

text by 鈴木陽子(Yoko Suzuki)
CS放送舞台専門局、YSL BEAUTY、カルチャー系雑誌ラグジュアリーメディアのマネージングエディターを経て、エンタテインメント・ザファースト代表・STARRing MAGAZINE 編集長。25ヶ国70都市以上を取材、アーティスト100人以上にインタビュー。

 
Summary Block
This block has no content yet. Items you add to the page connected to this block will display here.

【SNS】 STARRing MAGAZINE

ジャンルレス・エンタテインメントを愉しむ。
オフィシャルインスタグラムをフォロー!

Previous
Previous

安蘭けい&濱田めぐみにインタビュー!熱狂的なステージで観客を虜にしたミュージカル『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』にWキャスト出演

Next
Next

京都のファインダイニング「Jean-Georges at The Shinmonzen」、グランドオープン1周年